Sp630 狂気の善弥.nss

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//<continuation number="410">
#include "nss/function.nss"

chapter main
{
	$基幹名 = ModuleFileName();

	SetDebug();
	call_scene @->mainscene;
	Reset();
}

////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
scene mainscene
{
	$構成名 = ModuleFileName();
	$スクリプトバージョン = " $Revision: 12 $";
	Init();

	//■既読チェック
	$フル構成名 = "nss/" + $構成名;
	$構文名 = "maincut";
	$AllRead = Conquest($フル構成名,$構文名,null);
	
	//■超速設定
	ChkSkip();
	if($超速スキップ != "あり"){
		call_cut $構文名;
	}

	EndScene();
}
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

//sp630_狂気の善弥.nss

cut maincut
{
	//$構文名 = $SYSTEM_present_process;
	SetTextWindow();

	//-----

	CreateBlack("黒通常板",1000);
	CreateTxNum(14);

.//BGM_@bk13_on
	BGMStart("@bk13",1500,1000,0,1000,null,true);
//	SetVolume_bk13(1500,1,1000,1000,null,false);

.//bg040500_3_善弥宅_ダイニング
	CreateTexture("背景65",65, 0,0, "cg/bg/bg040510_3_善弥宅_ダイニング.jpg");
	TransOut("黒通常板",1500,500,"blind_01_00_0.png",true);

//※SE:日常_サイコロ_床転がす
	CreateSE("SE01","se日常_サイコロ_床転がす");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);


//――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<PRE box00>
[text010]
 奇妙な音が、床に転がった。

 白く細い指がそれを摘み上げて手の中に握りこみ、再び転がす。

//※SE:日常_サイコロ_床転がす
{
	CreateSE("SE01","se日常_サイコロ_床転がす");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);
}
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000010ze">
「……は……」

 深夜。誰もいないダイニングルームの床にしゃがみこみ、善弥は2つのダイスを弄っていた。

 転がしては拾い、拾っては転がす。<k>
 ただひたすら、その動作を繰り返した。

 大きく開かれた目は、食い入るようにダイスだけを見つめていた。

 ……同じだ。<k>
 何度やっても変わらない。

//※SE:日常_家_善弥_扉_開
{
	CreateSE("SE01","se日常_家_善弥_扉_開");
	SEPlay("SE01",0,700,false);
}
//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000020ki">
「坊ちゃん……?」

 ダイニングルームに入ってきた姫谷が、怪訝そうな顔で善弥を見つめた。

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000030ki">
「坊ちゃん。こんな時間に、何を……?」

//※SE:日常_サイコロ_床転がす
{
	CreateSE("SE01","se日常_サイコロ_床転がす");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);
}
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000040ze">
「…………」

 見ればわかるだろう?<k>
 心の中で答えながら、善弥はダイスを転がし続ける。

 ……そうだ。<k>
 姫谷なら何か知っているかもしれない。

</PRE>
	SetText();
	TypeBegin(0);//―――――――――――――――――――――――――――

	CreateStR(@0,@0,"st姫谷_ベスト_normal.png",false);
	CreateBuL(@0,@0,"bu善弥_私服_think.png",false);

.//bg040510_3_善弥宅_ダイニング.jpg
	CreateTexture("背景15",15, 0,0, "cg/bg/bg040500_3_善弥宅_ダイニング.jpg");
	TransOut("背景65",1000,1000,"slide_03_00_0.png",false);


//――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<PRE box00>
[text020a]
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000050ze">
「きたにぃ」

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000060ki">
「はい」

//※SE:日常_サイコロ_床転がす
{
	CreateSE("SE01","se日常_サイコロ_床転がす");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);
}
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000070ze">
「これさ、このダイス。なんかさぁ、おかしいみたい」

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000080ki">
「何が、ですか?」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000090ze">
「ダイス占い。ヨージとテツオのことを占ってたんだけどさ、見ればわかるだろ? 明らかに、おかしいじゃねぇかよぉ」

{
	FadeStR(@0,@0,"st姫谷_ベスト_sad.png",false);
}
//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000100ki">
「はぁ……」

 姫谷の声に戸惑いが混じる。

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000110ki">
「……特におかしなところはないように思いますが」

 その返答に、ダイスを転がす手が止まった。

{
	FadeBuL(@0,@0,"bu善弥_私服_normal.png",false);
}
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000120ze">
「ないわけ、ないだろーが」

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000130ki">
「ですが……」

//※SE:日常_サイコロ_床叩きつける
{
	CreateSE("SE01","se日常_サイコロ_床叩きつける");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);

	FadeBuL(@0,@0,"bu善弥_私服_angry.png",false);

}
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000140ze">
「ちゃんと目ん玉ついてんのか!? よく見ろよ、どう見たっておかしいだろうが!!」

 善弥は2つのダイスを鷲掴むと、床へ強く叩きつけた。<k>
 弾かれたダイスが少し離れた場所へ飛んでいく。

//※SE:日常_サイコロ_床叩きつける
{
	CreateSE("SE01","se日常_サイコロ_床叩きつける");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);
}
 それらを体を伸ばして掻き集め、善弥は再びダイスを転がした。

 ……やはり、変わらない。
 絶対におかしい。

 ダイスを振れば振るほど惨めになる。

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000150ze">
「変わらねーんだよ! ヨージとテツオのことになると、何度やっても同じ目しか出ないんだよ!! どーいうことなんだよこれは!?」

//st姫谷_ベスト_sad.png
{
	FadeStR(@0,@0,"st姫谷_ベスト_pain.png",false);
}
//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000160ki">
「…………」

 姫谷の表情に困惑が滲む。

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000170ki">
「坊ちゃん、その……、……ほんとに、何度やっても同じ目だと?」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000180ze">
「どう見たってそうだろうが!」

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000190ki">
「……私には」

 言葉を止めて、姫谷は喘ぐように息を吐いた。

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000200ki">
「私には、バラバラの目が出ているように……見えます」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000210ze">
「嘘だ!」

 善弥が激しい口調で憤る。

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000220ze">
「嘘つくんじゃねーよ! 何度やったって同じなんだよ! さっきからずっと、……ずっと!」

 捲し立てる善弥の左目は焦点が合っていない。<k>
 少し痩せたのではないか。胸が痛むのを感じながら、姫谷は思った。

 善弥は食事もろくに取らず、ほとんど自室に引きこもっている。<k>
 何もできない自分が歯痒かった。

 姫谷を睨みつけていた善弥が、ふいにその表情を歪めた。

//st善弥_制服_pain.png
{
	FadeBuL(@0,@0,"bu善弥_私服_pain.png",false);
}
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000230ze">
「なんだよ、その顔? 哀れだって思ってんのか? このできそこないのクズが、ってさ!!」


{
	FadeStR(@0,@0,"st姫谷_ベスト_pain.png",false);
}
//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000240ki">
「そんな……、落ち着いて下さい」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000250ze">
「うるさい!」

 突然、善弥が放心したように表情をなくしてから、その口元に緩い笑みを浮かべた。

</PRE>
	SetText();
	TypeBegin(0);//―――――――――――――――――――――――――――

	SetBacklog("「わかってるよぉ……、そんなに何度も言われなくても、わかってるよぉ……」", "voice/sp6/3000260ze", 善弥);

//――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<PRE box00>
[text020b]
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000260ze">
「わかってるよぉ……、そんなに何度も言われなくても、
わかってるよぉ……」

</PRE>
	SetText();
	TypeBeginNL(0);//―――――――――――――――――――――――――――

	SetVolume("@bk*", 3000, 0, null);
	SetVolume("SE*", 3000, 0, null);

//――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<PRE box00>
[text020c]
 できそこない。<k>
 そう。<k>あの男にも叩きつけられた言葉――

</PRE>
	SetText();
	TypeBegin(1);//―――――――――――――――――――――――――――

	CreateBlack("暗転",0);
	TransIn("暗転",1000,1000,"slide_03_00_0.png",true);

	Enter1line();

	WaitPlay("@bk*");

	Wait(2000);

	Delete("背景*");
	DeleteBuL();
	DeleteStR();

	CreateTxNum(11);

	CreateTexture("背景65",65, 0,0, "cg/bg/bg010103_1_駒波高校_校門前.jpg");

//※回想


//――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<PRE box00>
[text020d]
.//暗転
 2日前。<k>哲雄と喧嘩をして……正しくは殴られて自宅謹慎になった日の朝。

.//bg010103_1_駒波高校_校門前.jpg
{
	SetVolume_bk05(1000,1,1000,1000,null,false);
	TransOut("暗転",1000,1000,"slide_03_00_0.png",true);
}
 善弥は昇降口で哲雄を待っていた。<k>
 別に騒ぎを起こそうとしたわけではない。ただ少しちょっかいを出そうと思っていただけだった。

 あまりにも、哲雄が憎らしかったから。

 善弥は昇降口を通る哲雄のそばに近付いて、その耳元で囁いた。

.//bg010203_1_駒波高校_校門前2.jpg
{
	CreateTexture("背景64",64, 0,0, "cg/bg/bg010203_1_駒波高校_校門前2.jpg");
	TransOut("背景65",1000,1000,"slide_03_00_0.png",false);
}
//※VO:回想
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000270ze">
「お前が大好きなヨウジはさぁ……、化け物なんだよ?」

//※VO:回想
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000280ze">
「ヨウジのそばにいるとさぁ、みんな狂っちゃうんだよ」

//※VO:回想
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000281ze">
「だからさ……お前なんかが手を出せる存在じゃないんだよ。あいつは……化け物だ」

 途端、それまで表情がなかった哲雄の瞳に暗い光が走った。

//※VO:回想
//【哲雄】
<voice name="哲雄" class="哲雄" src="sp6/3000290te">
「……ッ」

//※VO:回想
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000300ze">
「!」

{
	CreateSE("SE01","se攻撃_殴る_腹部");
	SEPlay("SE01",0,1000,false);
}
 その瞳を目にした時には、頬に熱い衝撃が走っていた。<k><?>
{
	CreateSE("SE02","se攻撃_殴る_顔");
	SEPlay("SE02",0,1000,false);
}
殴られたと認識する暇もなく、もう一撃。

//※VO:回想
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000310ze">
「……この……!」

 善弥が殴り返そうとすると、周囲の生徒や教師たちに止められた。<k>
 反撃できなかったことは腹立たしかったが、事の顛末を愉快だと感じる自分がいた。

 あの哲雄から、ほんの僅かでも感情を引き出したのだ。

 しかし、囁いた言葉のどこが引っ掛かったのだろう?<k>
 まさかこんなに反応するとは思っていなかった。


{
	SetVolume("@bk*", 2000, 0, null);

	CreateBlack("暗転",0);
	TransIn("暗転",1000,1000,"slide_03_00_0.png",false);

}
 そのあとは職員室へ連れて行かれて、顔も覚えていない担任に自宅謹慎を告げられた。

.//bg010313_1_駒波高校_廊下.jpg
{
	Delete("背景*");
	CreateTexture("背景64",64, 0,0, "cg/bg/bg010313_1_駒波高校_廊下.jpg");

	CreateSE("SEL01","se人体_足音_化学室_歩く");
	SEPlay("SEL01",3000,1000,true);

	TransOut("暗転",1000,1000,"slide_03_00_0.png",false);
}
 そして、職員室から出てきたところであの男に会った。<k>
 哲雄を除けば、善弥が唯一「嫌悪」という明らかな感情を持つ男。

 他の人間がいる時はともかく、男は善弥と2人になると露骨に侮辱して嘲笑った。<k>これまでも度々ぶつかってきたが、善弥はその男とできるだけ顔を合わせないようにしていた。

 だから、廊下ですれ違うことがあっても見ない振りをして通り過ぎていた。

 だが。<k>
 周囲に人がほとんどいなかったせいか、男が声を掛けてきた。

 すれ違いざまに男が一言呟いた。<k>
 善弥にしか聞こえないほどの小声だった。

 その言葉が、深く胸に突き刺さった。

{
	SetVolume("SE*", 300, 0, null);
	BGMStart("@bk03",1000,1000,0,1000,null,true);

}
//bg010313_1_駒波高校_廊下.jpg……★別アングル数点希望★
//【上屋】
<voice name="上屋" class="上屋" src="sp6/3000320ka">
「できそこない」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000330ze">
「……!」

 善弥は足を止めて振り返った。<k>
 男も立ち止まっていたが、背を向けたままだった。

//【上屋】
<voice name="上屋" class="上屋" src="sp6/3000340ka">
「オスは君だけじゃないんだよ」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000350ze">
「……また、殴られたい?」

//【上屋】
<voice name="上屋" class="上屋" src="sp6/3000360ka">
「フフ」

{
	CreateSE("SEL01","se人体_足音_化学室_歩く");
	SEPlay("SEL01",0,1000,true);
}
 含み笑いを残して、男は再び歩き出した。

 遠ざかっていく白衣の背中。<k>その揺れる裾にすら馬鹿にされている気がして、善弥は腹の底から怒りがこみ上げるのを感じた。

 それは限界を振り切って、がたがたと全身が震えるほどだった。

 ――できそこない。<k>
 そんなこと、当の本人が一番よくわかっている。

</PRE>
	SetText();
	TypeBegin(0);//―――――――――――――――――――――――――――

	SetVolume("SE*", 3000, 0, null);

	CreateBlack("暗転",0);
	TransIn("暗転",1000,1000,"slide_03_00_0.png",true);

	Enter1line();

	Wait(2000);

	Delete("背景*");

	CreateTxNum(14);

//※回想終わり
.//bg040510_2_善弥宅_ダイニング.jpg
	CreateTexture("背景15",15, 0,0, "cg/bg/bg040510_3_善弥宅_ダイニング.jpg");

//――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<PRE box00>
[text020e]
//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000370ze">
「わかってる、よぉ……」

{
	CreateStL(@0,@0,"st姫谷_ベスト_sad.png",false);
	TransOut("暗転",1000,1000,"slide_03_00_0.png",false);
}
 善弥は俯き、両手で顔を覆った。

//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000380ki">
「坊ちゃん……?」

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000390ze">
「うふ、うふふふふ……」

 両手の隙間から低い笑い声が漏れる。

 可笑しい。<k>可笑しくてたまらない。

//【善弥】
<voice name="善弥" class="善弥" src="sp6/3000400ze">
「俺は、できそこない、なんだって、サ……。あは、あはは、あははははははは」

{
	FadeStL(@0,@0,"st姫谷_ベスト_pain.png",false);
}
//【姫谷】
<voice name="姫谷" class="姫谷" src="sp6/3000410ki">
「…………」

 善弥の肩が小刻みに揺れる。<k>
 姫谷は目を伏せて、何かを堪えるように顔を背けた。

 それからしばらくの間、哀しい笑い声が部屋中に響き渡った。


</PRE>
	SetText();
	TypeBegin(1);//―――――――――――――――――――――――――――

.//BGM_off
//	SetVolume("@bk01", 3000, 0, null);//SetVolume_bk02(3000,0,0,0,null,false);
	SetVolume("@bk*", 3000, 0, null);

	CreateTopBlack("黒通常板",0);
	TransIn("黒通常板",1500,1000,"blind_01_00_1.png",true);
	Delete("黒通常板");

	DeleteStL();

	Enter1line();

	DeleteTx();
	//HideBox00Grad(0,true);
	
	Delete("背景*");

	Enter1line();

	WaitPlay("@bk*");

}

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